カテゴリ:イタリア ミラノ・マリッティマ( 17 )

トマトソース

長らく続いたヴァカンツァもようやく終わった。
連日テレビでは「イタリアのヴァカンツァ」として各地の様子を伝えていたが、
今ではそれもない。

8月末頃のニュースは日本と同じく帰省ラッシュのニュースがあり、
笑えたのが、
ローマ・フィウミチーノ空港で荷物の受け取りに1時間以上待たされたという話。
なかには3時間も待っている、という人も居た。
さすがイタリア、と言うしかない。


ここは8月最後の日曜日を過ぎたところで、ぐっと客数が減った。
そしてそれを境にしてスタッフがひとり、またひとりと帰っていった。

9月6日を終わった時点で厨房から4人抜ける予定だった。
だが何故かここに来てまた宿泊客数が盛り返してきたらしく、
彼らの上がりは数日ずれ込むことになった。

ホールスタッフやランドリエなどの掃除スタッフも既に少人数体制になっている中、
残された我々に、それらのしわ寄せが少しずつ圧し掛かってきている。

・・・という訳で。
前回「休みが復活した」と書いたが、結局その日以降は休みが無い。
ここでの仕事は残り1週間。もう休みは無いだろうと思っている。


★ トマトソース


賄いは毎回豊富に量があるわけではない。
メニューが残ってしまったものを食べているわけで、経営的観点では残らないほうが良い。
ただし賄いを作るのが面倒なので、作る側とすれば残っていたほうが楽だ。

さてメニューを一通り味見して思ったのは、私の好みの味じゃないなぁということだった。

「お客さんがすばらしい料理だったと言っていた」とカメリエーレがシェフに言う。
ウワサを聞きつけて、他のホテルの宿泊客が食べに来ることもある。
もちろん他のコックも味見をして「うまい!」と言う。

そう、不味いわけではない。
ただ私が求めている味ではないのだ。

従ってご飯のときはその選択に困る。
お腹は空いているがコレは食べたくないなぁとか、コレは重すぎる、などと考えると・・・
行き着く先は「トマトソースのパスタ」しか無くなる。

わざわざ表記を「パスタ」にしただけのことはあって、
スパゲッティー、フジッリ、リングイーネ、セダニーニ、オレッキエッテ、リガトーニなどなど、
毎日パスタの種類が変わるが、とにかく種類は問わずトマトソースを食べている。

ちなみにこのトマトソース、作り方は至極簡単だ。
たまねぎ、にんじん、セロリ、トマト缶、ローリエ、塩と少々の砂糖のみ。
初めて食べたときは少し物足りないなぁ~なんて思ったけれど、
昼夜、毎日食べても食べ飽きしない。

賄いの時間に、パスタが全て無くなってしまうときがある。
自分で作ることもあるけれど、プリモ担当のコックが私の分を作ってくれることもある。
休みの日に部屋でごろごろしていると賄いをわざわざ作って持ってきてくれたりもする。
そのいずれの時も用意されているのはトマトソースのパスタだ。
どうやら周りのコックからは「トマトソースしか食べない東洋人」と見られているようだ。
ま、あながち外れでは無いところが何とも言いがたい。

ところでトマトソースに付き物のバジルは、パスタと合えるときに初めて入れる。
私は自分で自分の賄いを作るときは、あえてバジルを入れないで作る。
バジルが入っても美味しいけれど、バジルが無くても美味しい。味の変化を楽しんでいるのだ。
最近は、入れないほうがむしろ万人受け(日本人にとっての)するんじゃないかな、
なんて思ったりもしている。


★ 西洋人と足つぼマッサージ


何時の頃からだろう?体が疲れてくると右足親指の付け根が痛くなるようになった。
それを放っておくと親指全体が痺れてくる。

今までは上手い具合に痺れてきた頃に仕事が終わっていた。
日本に居たときだったら、イタリアに来るために仕事を辞めたから。
イタリアでは、ちょうど仕事が終わって、次に行く前に旅行でもしようか、という時期だったから。

そしてここでも変わらず痛くなってきた。
ぐりぐりすると痛気持ちいい。
ふと「ここは一体何のつぼなんだろう?」と気になったのでネットで調べていた。

画面に映し出された両足の図を見ながら、あちこちをぐりぐりしていた時・・・
一人のコックがその画面を覗き込みながら聞いてきた。
これは一体何なんだ?いま何をしているんだ?と。
彼はコック(まだ学校に通っているが)でもありバスケットボールの選手でもある。
なのでマッサージについての知識はあったので、説明するのは比較的楽だった。

余談だが・・・
先々月、今まで所属していたチームから他のチームに移籍した。
それに際して「お小遣い程度の」(彼曰く)移籍金が手に入ったのだそうだ。
なので、一応プロ選手になるのだろうか?

さて。
実際にやったほうが話が早いな、と思った私は彼を仰向けに寝せた。
そしてパソコンの画面を見つつ、彼の足をあちこちぐねぐねする。
痛い!と言ったところで画面をチェック、そして「○○が悪いでしょ?」と訪ねる。
恐らく彼らは足裏と体の部位が一致するという考えは無いのだろう、
なんで足裏を触っただけで分かるんだ!?と驚いていた。

この理由を説明するのは今の語学力ではかなり難しい。
なので「ともかく、○○が痛かったらココをぐねぐねしろ」と教えた。
ついでに手や耳も、画面を見ながらある程度は教えた。

とはいえ、やはり自分で自分をマッサージするということはしないらしい。
突如うつ伏せになったと思ったら「マッサージして欲しい」と頼んできた。


このところ毎夜仕事が終わると、部屋がちょっとしたマッサージルームになる。
やってる側としては疲れるけれど・・・喜んでもらってるから良しとしよう。


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by frutta_di_mare | 2009-09-09 07:19 | イタリア ミラノ・マリッティマ

ヒヨコビート

ココ最近、真剣に(?)疲れてきた。
厨房内も静かなものである。たまに意味不明な笑い声が聞こえることもある。
仕事が終わると急に活気付く若い連中も居るが、
全体的に士気が落ちてきているのは間違いない。

8月も大分落ち着いてきたみたいで、今日から休みが復活した。
毎週日曜日の午後に休みを取るコックがいるのだが、
彼は15時くらいから23時くらいまでずーっと寝ていた。

羨ましい限りである。


★ ヒヨコビート


ネットのあるきっかけで知り合った、日本のとある(?)ロックバンドである。
知り合ったといっても素性は良く分からない(笑。
ギタリストの「ぬばー」氏と何度かメールのやり取りをしたり、勉強させてもらっている。

さてそのヒヨコビート。
NTT東日本が主催するコンテスト、"LIVE ON! FLETS光"に新曲を応募している。
http://www.liveon-flets.com/stadium/artist.html?type=0&work_id=468
最後まで聞くと投票できるので、もし興味があったら聴いてみて欲しい。


★ サン・ピエトロという魚 ~続編


前回書いた記事について、ある人からメールを貰った。
面白い話だったので、原文そのままに載せてみたい。



ギリシャでは「聖クリストフォロスの魚」になるそうで、
話は違うけど、やはりキリストにまつわる話が残ってます。

==========

川渡しの仕事をしていたレプロブスは幼子に川渡しを頼まれ、
この子を背負って川に入ります。
すると突然水かさは増し、その子は大岩のように重く、
まるで「全世界を背負ったよう」です。

幼子はいいます。
「あなたは全世界を背負っただけではなく、世界を創造したものも背負ったのです。
わたしこそがキリストなのです」

以後、レプロブスはキリストを師と仰ぎ、名をクリストフォロスに改めるのです。
クリストフォロスはギリシャ語で「キリストを背負う者」という意味。

で、レプロブスは幼子のキリストを背負って川を渡るときに、魚を持っていて、
そのとき掴んだ場所が、魚に跡として残った。って件は一緒。

==========

さて、ここからが本題なんですが、
福音書によるとペテロが魚をつかんだ場所はガラリア湖で、この湖は淡水湖。
「聖クリストフォロスの魚」の話でも、川渡しの話なのでやはり淡水。
マトウダイは海水魚だから、どっちにもいるはずのない魚。

となると、あの時ペテロがつかんだ魚はなんだったのか…



ということだそうだ。

そして
”この話を教えてくれた人に、
「ガラリア湖にマトウダイは住んでいないと思うんだけど…」って聞いてみたら(笑)”
とあった。

是非聞いてみたいところだが・・・ある意味結論は見えている気がする。


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by frutta_di_mare | 2009-08-24 07:31 | イタリア ミラノ・マリッティマ

サン・ピエトロという魚

イタリア2年目。
普通は語学力も上達する・・・のだろうけど、私の場合は相変わらずだ。

休日や仕事の休みなどに勉強しよう、と最初は思っているのだけれど、
体を休めたり寝たりと悠々自適に過ごしてしまう。
特に8月に入ってからは再び「休み無し」になったので、寝る時間が自然と多くなる。


★ 音楽の話 2


去年も語学の勉強を殆どしていなかったけど、それでもイタリアの音楽はずーっと聴いていた。
いろんなイタリア人アーティストの曲を持っているが、一番のお気に入りはラウラ・パウジーニである。
曲調はもちろんだが歌詞が聞き取りやすいのが良い。
ヘビーローテーで聴いていたので、曲と一緒に歌えるものもいくつかある。
(ただし歌詞の意味は良く分かってない)

ところが今年になったらそれらも聴いてない。
今は洋楽、いわゆるアメリカ・イギリスの音楽ばかりだ。

私が学生だったときと同じ現象がここイタリアにもあるようだ。
「自国の音楽より、洋楽の方がかっこいい」
イタリア人と音楽の話題になると、洋楽で話がはずむ。


先日マイケル・ジャクソンが急逝したが、これがなかなか楽しかった。
(と書くと語弊があるが・・・)
テレビで彼の曲が流れる。一緒に歌う。
「え、この曲知ってるんだ?」
もちろん!っていうか、この曲○○年前のだよ?キミらは生まれてない!(笑

パソコンを介してお互いが持っている曲を受け渡しすることがある。
ネットから入手して、それをやりとりもする。
「いい曲があるんだ」といって聞かせてくれる。
・・・これ、1980年代の曲だよ、知ってた?
「えーそうなんだー」
なんていうやりとりが何度あったことか。


ところで、イタリアの楽器屋さんに楽譜は売っているがめちゃくちゃ少ない。
少ないというよりも「殆ど無い」と言ったほうが正しい表現のようにも思う。
最近日本人ピアニストの方と知り合いになったのだが、彼女もそう話していた。

余談だが。
こんなリゾート地で日本人に会うなんて全く思っていなかったが、
たまたまその人ともう1人の日本人女性と、しかもココのホテルでばったり会った。
1人はここに、もう1人は隣町に住んでいるという。
お互いが「こんなところに日本人が居るなんて!」とびっくりした、という笑い話だ。

という訳で。
音楽関係の留学や、或いは私のように趣味で音楽をやろうかなと思っている人、
またはこれからイタリアに来ようと思っている人は、是非楽譜を携帯することをお勧めする。
ちょっと大変だけど、ページをスキャンしてパソコンに取り込んでおくのが良いと思う。


話は変わって。

youtubeなどの無料動画掲載サイトを検索してみると、ギター教習みたいのがある。
また無料で楽譜を掲載しているサイトや個人で掲載しているホームページも。
ネット速度が遅いながらも、今はそういうところを見つけて練習している。
ただし日本の、しかも最近の曲が比較的多いので、弾いててもさっぱり分からないのがつまらない。

帰国したときに邦楽も聴いておけばよかった、などと今更な後悔を少しだけした。


★ サン・ピエトロという魚


聖ピエトロ、つまり聖書に出てくるイエスの弟子のペトロのことだ。
この魚、日本で言えば「まとうだい」のことである。
なぁーんでこうも有り難い名前を頂戴することになったか、というのを今日聞いた。

詳しく知りたい人は聖書を読んでもらうことにして・・・

聖ペトロが浜辺でこの魚を見つけ、「腹を手でつかんで」水に放った。
そのとき掴んだ場所が、魚に跡として残った。
なので、「聖ペトロの魚」と呼ばれるようになった、とのことである。

名前はすばらしいが、捌くとなると忌々しい魚に変貌する。
実は今まで捌いたことが無い魚だったので日本のそれはどうだかわからないが、
イタリアの「まとうだい」は、私には少々めんどうだ。

皮は硬い。背びれ・尾びれの辺りは更に硬いので、包丁を入れるのに苦労する。
綺麗に包丁を入れないと直ぐに身離れする。身のつき方が少々特殊なようにも思える。

そして1番厄介なのが「とげとげしい」ことだ。
かさごもとげとげしいけれど身や皮は柔らかいので、然程問題にはならない。
しかしコヤツは気をつけていても、ついつい棘に手が当たってしまう。

週に1回程度、この魚を私が捌く。
だいたい30尾程度だが、いつもいつも手をやられ、そして無駄に時間がかかる。

「美しいものには棘がある」なんて言うけれど。
こと魚に関しては、あまり当てはまらないようだ。


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by frutta_di_mare | 2009-08-18 07:14 | イタリア ミラノ・マリッティマ

料理学校の生徒

★ 料理学校の生徒


こちらの高校は日本のそれとちょっと違う。
専門学校をイメージすると分かりやすいかもしれない。普通科というのが無いのだ。
(もしかしたらあるかも知れないけれど・・・)
高校の時点で自分の将来の職業を決め、それに特化した授業になるようだ。

このシステム。良い面もあれば悪い面もある。

早いうちから専門的な勉強をするので、若くしてプロになれる。
具体的にいおう。
料理を専門とする高校に進学する。
夏休みなどはレストランやホテルなどで働く。
高校は5年生だが、卒業できる頃には良い人材に育っていると思う。

従ってイタリアでは20台半ばと言えば、十分シェフとして雇ってもらえる。
去年いたヌマーナの店のシェフは25歳だった。
一緒に働いていた22歳(だったはず)のコックは、
近場でオープンする店のシェフとして働くことになり、そこの店を出た。

逆に悪い面としては、行ってみたけど自分に合わなかった場合だろう。
知り合いの17歳の男の子がまさにこれで、いつも悩んでいる。
詳しい話は省くが・・・家庭事情もあって、辞めたくても辞めれないらしい。
私がもし、日本で直ぐ店を出せるだけの技術と資金があれば、
出来ることなら日本に連れて行ってあげたいくらいだ。
そう思わざるを得ないほど、彼の身上話はかわいそうなのである。


さて。

この料理学校の生徒、評判が良い話を聞かない。
ヌマーナ、シラクーサ、そしてここと、3箇所ともにそういう生徒が居た。
(ここは現在も居る)
全てに共通して言えるのは、「使えない」。その一言に尽きる。
私の意見だけではない。実際、他のコックも「こいつら・・・」と言っている。

料理学校の生徒だけあって、言うことはさすがにデカイ。
ただ現場が分かってないというか、学校レベルで仕事されたら困るんだよなぁって感じる。
他のコックが怒れば口答えするし、反論するし、反省しない。
コックだけじゃない、シェフが怒っても同じくだ。
イタリア人、老いも若きも自己中心派の塊。自分が1番な人達だから仕方ない。


★ たまには怒ってみよう


仕事中はもくもくと働くことが多い。しゃべれないから仕方無い。
しかしイタリア人はコレを疑問に思う。そして聞いてくる。
「怒ってるのか?」と。

ところが先日、ちょっと怒ってみた。

営業時間前に水を持ってくるのだが、前述の料理学校の生徒は、
飲んだら飲みっぱなしで片付けない。
何回かは黙認していたが、いい加減腹が立ったので、
「おまえが持ってきたんだから、片付けろ」と言った。

言われた本人はもちろんだが、シェフもソットシェフもびっくりしたようだ。
「日本人が怒ったぞ!」と。
結局その後はどうなったか?というと、言われた本人は何も変わらない。
一事が万事こうなのだ。ま、イタリア人だから仕方ない。

面白いのは、シェフとソットシェフのその後だ。
仕事が終わって後片付けをしてるときに私の名を呼び、
「ほら、この瓶は自分のだから、このようにちゃんと片付けるよ!」と確認をとる。

そう言えば、シラクーサのときも一回怒ったことがあった。
すると不思議なもので、ぐぐっと彼らとの距離が縮まった。

たまには怒ってみるのもいいのかも知れない。


★ きみら、あまり賢くないでしょ?


シラクーサにいたときに「ええっ?!」と思ったことが1度あった。
イタリアだとそんなもんなのかな・・・なんてその時は流していたのだが、
ここでも似たようなことがあったので書こうと思う。

まずはシラクーサでの出来事。

1人のホール係りが、一生懸命何かを考えている。
「携帯に計算機ついてる?」と聞いてきた。ついていたので、携帯を貸した。
なにやってんの?と聞くと・・・

例えばキロ20€の魚がある。
今、魚1匹が800gで、それを4人でシェアして食べたとする。
さて1人あたりいくらになるか、という計算をしていた。

答えは1人4€だ。
しかし彼の計算によると、これが何故か1人4,000€になる。
おかしい、おかしいと言って計算しているのだ。


さてここでの話し。

この時期はあちこちでセールをやっている。
そこで他のコックたちが昼休憩に服を買いに行った。

「この服、普通は40€なんだけど、それが70%引きなんだ!」
うんうん。
「で、3点買うと更に20%になるんだよ!」
うんうん。
「自分は1点、○○が2点買って3点になったから、安かったんだ!」
ほうほう。

ここまでは普通の会話だ。

「それでこの服、40€がたったの3€!90%引きになったんだよ!」
ふーん、それは安かったね~・・・えっ!?おかしいよ、90%引きじゃないでしょ?

その後レシートを持ち出して、半分言い合いになって。
仕事の時間になったので一時中止。
・・・したのだけど、仕事中も言い合ってた。
オマエはバカだ、いや、それはオマエだ、などと(笑。
結局仕事が終わってから決着をつけようという話になった。

詳しい説明は省くけど、彼が言いたかったことは分かった。
で、何故90%になるかということも分かった。
分かったけど、それを90%引きと解釈する意味が分からない。
支払ったのが3€だけなら分かるけど、実際の支払いは10€。
元値から見れば75%引きになる。

最終的に話はうやむやになったけれど、
話を聞いていた周りのコックたちも分かったんだか分かってないんだか。
当の本人も理解したのかどうか分からないけど、やっぱり90%引きにこだわっている。

これじゃあ来年の卒業は無理だね、と言ってあげた。
いやいや大丈夫だよ、と彼は言った。もしかすると数学は授業に無いのかも知れない。

バスの運転手やバールの店員など、たまにお釣りが多かったり計算間違いをする人がいる。
察するに、イタリア人は計算が苦手なのだろう。

「カスタードクリームやベシャメルソースを作るとき、材料の重さなんて量ったことないよ」
と彼らは自慢げに言う。
私は思う。
熟練してるから量らないのではない。
基本量の倍数計算が出来ないだけじゃないか、と。
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by frutta_di_mare | 2009-08-04 07:11 | イタリア ミラノ・マリッティマ

ミラノ・マリッティマはこんな町

先日フェッラーラに行ったときに絵葉書と切手を買った。
日本への国際便の切手代は0.85€。安い。

そして昨日、ふと思い出して近所のタバコ屋で、更に絵葉書と切手を買った。
こちらは何故か切手代が1€。
・・・これも観光地価格なのだろうか?ナゾである。


さて葉書を買ったは良いが、郵便ポストはどこにある?
聞いても誰も知らないので郵便局まで行くことにした。

日中は暑いが夜は海風があって気持ち良い。
夜の散歩も兼ねて、音楽を聴きながらゆるゆると歩いていった。

ここのホテルから町の中心部まで歩く途中に川がある。
毎週2~3回ほど市が立つ。
はっきりとした時間は分からないが、少なくとも、夕方からは開いている。
そして深夜0時くらいまでは営業している。服や雑貨が主だ。

今日はその市は無かったが、反対側に人通りがある。
何かなぁと見てみたら、絵画の展示即売をやっていた。
値段がついている作品もあり、観光客が買い求めている姿もあった。
ミラノで見たときと違い今回は惹かれる作品は無かった。
お金が多少あるし、もし気に入ったのがあったら買ってしまうかも知れない。
・・・そう考えると危険なゾーンだ。

そこを過ぎるとにぎやかな通りになる。人通りもかなり多い。
リゾート地なので服飾関係はブランド店もある。
観光客はだらっとした恰好だが、さすがそういうところの店員はおしゃれだ。

ミラノ・マリッティマの中心地に近づくにつれ、町の雰囲気も少しずつ変わっていく。
人通りが多くなるのはもちろんだが、どこのレストランも人でいっぱいだ。これにはびっくりである。
そしてレストランやバールも、内装が凝っていたりおしゃれだ。
これは普通のイタリア料理店ではまず見かけない。近代的というか今風なつくりだ。
どんな料理が出てくるかは分からないけれど、内装だけ言えば東京に負けてない。

イタリアには観光じゃなくてリゾート地でバカンスも悪くないな、と思った。
ま、そんなことをするだけの十分なお金があればの話しだが。

郵便局を見つけ、無事に葉書を出す。
当たり前だが郵便局は既に閉まっているのでポストに投函だ。
来た道とは別のルートでホテルに戻る。
少しずつ、少しずつ人が減っていく。バールやレストランも賑わいがない。
そんな中でもお客が沢山入っている店がある。こういうところは美味しいのかも知れないと思う。

最寄の食料品店で缶ビールを買い、飲みながらホテルへ向かう。
近所のホテルでは何かのイベントをやっている。通りがかりのバールはディスコになっていた。
夜歩きも、たまには楽しいものである。


★ 温泉、あります


隣町、チェルビアにはいろんなものがある。
駅・警察署(クエストゥーラ)、塩の博物館、魚市場、ヨットハーバー・・・
チェルビアは塩田があり、そこで塩が取れる。
昔は勿論、今もあちこちで販売している。
魚市場はとても興味がある。が、見に行く時間が無い。

そして温泉がある。

チェルビア駅からバスに乗ると、まずはここの温泉に向かう。
ここのバス停でどわっと人が乗り込むことがある。その殆どがお年を召した方々だ。
もちろん海岸にもそういう人達いるが、温泉は「治療目的」の意味合いもある。

時間が有ったら行ってみたいと思っていたイタリアの温泉。
ローマ帝国時代からあった、世界で最初の公衆浴場発祥の国でもある。
そんな温泉が、よもやこんな身近にあるとは思わなかった。

どこかでこの温泉の内部の写真を見た。
50mで8レーンくらいとれそうな大きさのプールのようだ。

ちょっと1人で行くには気が引ける、のが今の正直な気分である。


★ 足こぎボート


日本だと湖で良く見かけるアレが、海にぷかぷか浮いている。
といっても白鳥だったり妙な形では無い。ちゃんと(?)ボートの形をしている。
それをここではペダッロ(pedallo)と呼ぶ。他の地域も同じ呼び方なのだろうか?

先週海に行ったときにこれに乗った。
当然普通は有料だが、まんまと無料で使えるのが良いところだ。
(オーナーにバレたらどうなるのかは知らない)

海底に刺さっている錘を引き上げ、きこきことペダルを踏み込む。
たまにやってくる大きな波に対し、船体をわざと横にする。
大きくボートが傾き転覆しそうになる。が、それがまた面白い。

ある程度沖に出たところで錘を下ろす。
そして海に飛び込み、ボートに上がり、また飛び込み・・・を繰り返す。
救命用浮き輪を勝手に解いてそれにつかまり、ぷかぷか浮く。

ところで、海岸よりもちょっと沖に出たほうが波が大きいような気がする。
その浮き輪で波に乗るのもまた楽しい。

そのとき「サーフィンって面白いかも知れない」と思った。


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by frutta_di_mare | 2009-07-31 07:33 | イタリア ミラノ・マリッティマ

初めての給料日

★ 初めての給料日


イタリアは今年が2年目となる。
1年目、最後のシラクーサの1ヶ月を除けば給料は無かった。
料理学校の研修と言う名目なので仕方ない。
まぁ多少おこづかいを貰えたこともあったけど、到底「給料」には程遠い額だ。

給料日。休憩時間にオーナーの事務所へと足を運ぶ。
先人が居たので、ロビーの辺りでウロウロしながら順番を待った。
その後部屋に入り、給与明細と金額を渡され、書類にサインをした。

当初聞いていた額と違ってびっくりした。
「1ヶ月A~Bくらいの給料だから」と最初に聞いていたのだが、
そのAを基準にすれば150%、Bを基準にすれば130%強のアップであった。

もっともこのホテルでは、聞いたところだと能力給のようなシステムがある。
1年目はいくら、2年目はいくらと凡その額は決まっているが、上下限の幅がある。
なので同じ年数働いていても当然給料は変わってくる。
「給料が安い」とグチを垂れている連中には、
申し訳ないが「オマエの働きもその程度だろう?」とついつい言いたくなる。

最近新しく男の子が入った。
彼も私と同じ1年目、だが給料は基準のAだった。
そして同様に給料の安さをグチっていた。
私が受け取った額を彼に言うつもりは無いけれど、
逆に私と彼がもし同じ額だったとしたら、私のやる気は無くなっていたことだろう。

・・・なんだかイヤミに感じてしまう人も居るかも知れない。
一般的にイタリアの給料は安いと言われている。
でも、頑張れば上積みしてくれる店もあるんだよ、
という意味での記事であることを理解して欲しい。


しかしこれで新たな問題が浮上した。
もし来年もイタリアに残るとしたら、夏はどこで働こう?

既に私の中では働くレストランは決まっていて、
ここのホテルの仕事が終わったら交渉しに行こうと思っていた。
思っていたのだが・・・
来年ここで働いたとして、もしかしたら今年と同じ給料かも知れないけれど。
でも、こうも評価をしてもらうと「ハイ、さようなら」と言い辛い。
それにいろいろとお世話にもなっているし・・・

希望しているレストランは10月には閉まってしまう。
なので、もしそこで働くのなら、それまでに行って交渉しなければならない。

どうすべきか。
今、真剣に悩んでいる。


★ 西洋人と東洋人


この家、というか住居と言うか、とにかくここには6人が住んでいる。
2人が1部屋と4人が1部屋という割り振りだ。

最近の午後休憩は寝て過ごすことが多い。
といっても私ではない。他の連中が、だ。
そして夜はほぼ毎日どこかに出かけていくので、朝は私よりも起きるのが遅い。

そんな訳で、彼らの寝相を良く目にする。

5人全員、仰向けに寝ることは無い。
内訳はモロッコ人1、イタリア人3、アルバニア人1、の5人だ。
テレビを見ながら、仰向けのままうとうとと寝入ってしまうことはあるようだ。
しかし本格的(?)に眠りに入ると、横向きかうつ伏せになる。
・・・と今コレを書いてる最中2人が寝ているが、両方ともうつ伏せに寝ている。

ふと、西洋人で仰向けになって寝る人はいるのかな、と思った。
居るかもしれないけれど、多分うつ伏せや横向きの人が圧倒的に多いような気がする。
面白そうなので調査をしてみたいところだが・・・きっとどっかのエライ人がやってるかも知れない。


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by frutta_di_mare | 2009-07-12 07:25 | イタリア ミラノ・マリッティマ

ブッフェと呼ばれるパーティー

★ ブッフェと呼ばれるパーティー


毎夜どこかのホテルで、或いは海の家でパーティーが開かれている。
にぎやかな音だけが聞こえるので実態はよく分からないが、
聞くところではパーティーや野外ディスコなどが催されているらしい。

ここのホテルも今までに2回あった。
1回目はプールサイドで、2回目は海の家で。
彼らは「ブッフェ」と呼んでいたが、21時半くらいから始まるドルチェとお酒のパーティーである。
つまり食後酒とドルチェを、音楽を聴きながら楽しむという趣向だ。

ドルチェは数えてないが、およそ10種類は出していると思う。
日本風に説明すると、いわゆる普通のケーキが3種類くらい、
ミルフィーユ(伊語:ミッレフォッリェ)が2種類、
ティラミスにシュークリームにクレープみたいなのに、
フルーツポンチ(伊語:マチェドニア)、フルーツ盛り合わせ、
カンノーロ、あと・・・名前が分かんないのが3種類ほど。これらはもちろん全て手作りだ。
それらに数種類のお酒が提供される。

夜の営業が終わると急いで片付ける。
この時の掃除は適当だ。というより、そうしないと間に合わない。
綺麗なコックコートに着替え、真新しいコック帽をかぶる。
厨房からドルチェを運び出し、その後外で待機。

しばらくすると「入場」のアナウンスが入り、シェフを先頭にして会場に入る。
そして一人ずつ名前を呼ばれ、手を挙げたりお辞儀をしたりして拍手に答える。

その後はお客さんの対応だ。私は簡単なところにいつも逃げる。
前回はマチェドニア担当、今回はフルーツ盛り合わせの取り分け担当だ。
マチェドニアは言われたら器にすくい入れて、スプーンを添えて提供する。
フルーツは何が欲しいかを聞いて、それを皿にとれば良い。

ところが意外な落とし穴がある。相手がドイツ人だったときだ。
最初は聞き違いかな?と思ったのだが、ドイツ語で話しかけられているだけだった。
その時はすばやくドイツ語が出来るホール係りを呼ぶ。
でついでにサービスもやってもらう。たまには楽をしないとね(笑。

この手のパーティーは時間外営業(?)なので正直迷惑なのだけれど、
オーナーがやる気マンマンらしいので仕方ない。
多分、今月もう1回くらいありそうだ。


★ ホテルの便利な機能


私は初めて見たのだけど、もしかしたら日本では当たり前の機能なのかも知れない。
と予め断ってから話をすすめよう。


その機能は「コンセントとゴミ袋が要らない掃除機」だ。

壁に栓がしてある穴がある。
そこをこじ開けると、すごい勢いで常時空気を吸い込んでいる穴があり掃除機のホースを差し込むだけだ。
ごみはその穴を通り、ホテル内のどこかにあるであろうゴミ集積場所に辿り着く・・・はずだ。

小面倒なメンテナンスは一切要らないので大変便利だ。
ただ一つだけ注意しなければいけないのが誤飲(?)である。
吸い込んでしまったら最後、救出の可能性はゼロに等しい。


ここの部屋の掃除は大抵は突然行う。
時には、日中の仕事があまりに無いときにする場合があるが・・・こんなことは滅多にない。

ソットシェフ(2番手のシェフ)が仕事は出来るが自分の持ち物に関しては全くルーズな人で、
いつも車の鍵や財布や携帯電話などを「ないない!」といって部屋中探すのだ。
で、この人。
小銭もその辺りに平気で置いておく。
何かの拍子で床に落ちるが本人気がついていない。いや、気がついているが気にしていない。

と言う訳で察しがついたかと思うが、この小銭を何度か吸い込んでしまったことがある。
もし気がついたら弁償しようと考えていたのだが、本人、全くそんなそぶりが無い。
それもそうだろうな、とも思う。
ここ数日、テレビの脇にずーっと10ユーロ札が置いてあったのに、それすらも放ってたくらいだ。

それを知ってても誰も盗むなんてことはしないのがここの連中の良いところだ。
だってみんな「兄弟」だから。


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by frutta_di_mare | 2009-07-07 06:10 | イタリア ミラノ・マリッティマ

カルチョットをする giocare il calciotto

★ カルチョットをする


話は先週末に遡る。

「今度遊びに行かないか?」と誘われた。
もっとも、ほぼ毎夜言われている。
ビリヤードだったりボウリングだったり・・・でも疲れたから寝ると言っていつも断っていた。
だって彼らがいつも帰ってくるのが午前2時・3時。とてもじゃないが体が持たない。

しかし今回はいつもの誘いとはちょっと違っていた。
「カルチョットをやろう!」

いわゆるフットサルだ。小さめのコートで5~6人くらいのチーム編成でサッカーをする。
記憶ではフットサルだと小さめのボールだったと思うが、
ここでは4号ボール、つまり日本だと小学生が使うサッカーボールを使う。

小学生の頃サッカー部に入っていてレギュラーだった。
体を動かすんだったら面白そうだな、と思って今回は誘いに乗った。

水曜日の夜。
仕事が終わったらいそいそと着替え、2台の車に便乗してサッカーコート場へ向かう。
凡そ10分くらいだろうか、隣のチェルビアという町にそれはある。
いきなりボールを蹴ってはしゃいでいる者、ストレッチをする者、コートを軽くランニングする者・・・
アプローチこそ違えど、とにかくみんなやる気マンマンであることに間違いは無い。

しかし思うように体が動かないものである。
ランニングシューズなのでボールコントロールが難しいのは確かだが、それ以前の問題であった。
日ごろ使わない筋肉を動かし、日ごろ出さないような大声を出し・・・。
大変疲れたが楽しい時間を過ごした。

大体22時くらいから始め帰宅したのが午前0時。
順々にシャワーを浴び、厨房から持ってきた物で軽食をとった。
そして1人また1人と、静かに眠りについたのである。

その夜はカメラを持っていったのだけど何故か電池切れで使えなかった。
来週もまたすることになっているので、そのときまでに充電をしておくつもりだ。

それにしても筋肉痛が足にきていて辛い・・・


★ なまえ


ここでは苗字で呼ばれている。
それは、奥さんが苗字で私を呼ぶからだ。当然娘さんやシェフもそれに倣う。
でホテルではシェフがみんなに苗字で紹介したので、そのようになった。

イタリアにいた元サッカー選手の中田氏のように、
苗字の母音が全て a というのは彼らにとって言い辛いらしい。
私の苗字もそうだ。
なので彼らは最後の母音を i に変えて私を呼ぶ。例えば nakata が nakati になるように。

幸いにも、私の苗字をそのように変化させても違和感をあまり感じない。
芸能人に同様の苗字の人がいたり、アニメなどのキャラクターで使われることがあるからだ。

そしてもう1つの呼ばれ方が「さん」付けである。
これももちろん奥さんがそのように呼ぶからである。
こちらの方が呼びやすい人もいるらしく、そして彼らにとっては「なんだか新しい」と感じるらしい。
というのも、徐々に「さん」付けで呼ぶ人が増え始めているからだ。
まぁ呼ばれる側としては悪い気はしない。

私も奥さんのクセ(?)がうつった。
彼女は受け答えが日本風である。「はい」とか「うん」を使う。
それで私もついつい「Si」ではなく「はい」を使ってしまう。
しかも私の口癖の「はいー」も伝播している。

その他いくつかも厨房内で、しかも営業時間中に使われているのだが、
これはまた後日ご紹介したい。



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by frutta_di_mare | 2009-07-03 06:03 | イタリア ミラノ・マリッティマ

famiglia

それにしてもネタが無い。

「会社と家の往復の毎日で・・・」なんてのは良くある話だが、
ここは厨房から10秒もあればベットに横になれてしまう。


★ 4人の日本人


この前の日曜日は4人の日本人女性がやってきた。
そのうち2人はシェフの家族。そう、奥さんと娘さんである。
1人はいまボローニャの語学学校に通っている。以前ボローニャでお会いしたことがある。
彼女が今回こちらに来るということは知っていた。

もう1人は初めてお会いした。毎年この時期にイタリアに来ているそうだ。
いろいろとお話を聞いて・・・詳しくは書けないが「すごい人だなぁ」と思った。
来年もまた来るそうなので、今度は是非休みが取れるところで働きたいところだ。

実は昼営業が終わった頃、突然シェフが「疲れてないか?今日の夜は休むか?」と聞かれた。
休めるの?と思ったけれどそこは日本人。ついつい大丈夫と答えてしまう。
シェフがにやっと笑ったのでもしや・・・と思ったけど、やはり休みは申告通り貰えなかった。

今になっても、そのことを激しく後悔している。

そしてその日は、ブログのリンクにもある、日伊文化交流教会のがっちゃんも来る事になっていた。
が、彼女は体調不良ということで、残念ながら会うことは出来なかった。
がっちゃんが来るを事前に奥さんに話していたので、奥さんも残念がっていた。
でも電話で会話をし、奥さんとも会話をしてもらった。

小さなきっかけだが、こうやって知り合いの輪が広がっていくことは良いことだと思う。


★ famiglia 家族


何人かは自宅から通って来るが、半数以上はホテルに住んでいる。
ホテルに、というと少々語弊がある。ホテルに併設された社員寮、とでも言うのだろうか。
みんな数名共同で1棟?に住んでいる。
シェフは1人部屋、夫婦が2組いるが、彼らも1夫婦1部屋だ。

さて、何かにつけてこの「famiglia 家族」という言葉が出てくる。

例えば用意しておいた果物が余る。
ホール係がその皿をもって厨房に来て、「famiglia!」と言って置いていく。
するとエサに群がるアリのように、わっと人だかりが出来て皿から果物が消えていく。

私は今セコンド(メイン料理)のサブを担当しているが、ここでも同様だ。
夜営業が終わる頃、ホール係が聞いてくる。「famigliaある?」
つまり、翌日のお昼ごはん分が余っているかどうか、と尋ねているのだ。

これが部屋に帰るとちょっと名称が変わる。「fratelli 兄弟」になる。
良く言えば、みんな家族、みんな兄弟。共同で仲良く使おうよ、ということ。
悪く言えば、兄弟なんだからオマエのモノを使ってもカタイ事言うなよ、ということ。

誰かがシャンプーを買ってくる。それをみんなが普通に使う。
ドライヤー・整髪料や香水なども。
消耗品に関しては「この前誰々が提供したから、今度はオマエな」みたいな確認があるときもある。
そしてある人は車を出してくれる。ある人は定期的にアイスなどを買ってきてくれる。
上手く言えないが、持っている人がもっていない人に提供する感じだ。

私の場合はパソコンをアテにされる。
こんだけ人間が居るのに、ネットがつながるパソコンを持っているのは2人しか居ない。
最初は抵抗があったが・・・一晩中占領されるわけではないし、私もそんなに長々とネットはしないし。
それにパソコンを提供している分、いろんなことも享受している。
ま、郷に入っては郷に従え、といったところだ。

何だかなぁと思うこともしばしばあれど、これはこれで良い事もあるなと感じている。


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by frutta_di_mare | 2009-07-01 06:24 | イタリア ミラノ・マリッティマ

オーダーのやりとり

「良くない知らせがある」とソットシェフ(2番手のシェフ)が近づいてきた。
指差された先を見ると、そこにはまた1枚の紙が・・・

そのうちある、と聞いていた安全講習が水・木の15時~17時にあるという張り紙だった。
月曜日から連続4日間、昼休憩無しになってしまった。


★ 安全講習会


前の2日間は食品に関する話。サルモネラ菌とか保存温度とかである。
今回は身体の安全についての話。消火器だとか器具の取り扱いとか、
そしてホテルに勤める人達の講習会だったので、避難の際の行動などの話であった。
b0136893_5451367.jpg


前回よりも眠かったが、時折ビデオが流されるので面白かった。
テストは案外難しかったらしい。
隣にいた女性が「ちっとも分からない」と嘆いていたので、写させてあげた。
(といっても私も丸写ししたのだが)

従業員はこの2種類の講習を受講することが義務付けられているが、
経営者はさらにもう2つの講習を受けなければいけないそうだ。

ま、ともかく終わった。やれやれである。


★ オーダーのやりとり


飛び込みの客、つまり宿泊していない客が食事に来ることは殆ど無いようだ。
従って、レストランのテーブルは全て部屋番号ごとに決まっている。

ホールと厨房の間にカウンターがあり、ここで料理の受け渡しをする。
ここに1人常駐していて、オーダーを厨房内に伝えたり、
ウエイターに指示を出して出来上がった料理を振り分ける。
こういう人を業界では何と言うのだろうか?

お客は最初は取り分け自由の前菜を食べ、
その後プリモを出してもらうようにウエイターに告げる。
するとウエイターが厨房に入ってくると同時に「○○○~」という。
これは部屋番号なので3桁の数字である。例えば「325行ってー」のように。

しかし時として「お客に勝手なあだ名をつける」。
先週くらいから宿泊している客のあだ名が「スパイス」だ。
最初何のことか分からなかったが、どうやらスパイスガールズのことのようだ。
ホール内は覗けないから分からないが、きっとスタイル抜群の4人の女性グループなのだろう。
その他にもいくつかあったのだが今ちょっと思い出せないでいる。

オーダーに、たまに罠が仕掛けられていることもある。
きのこが使われていない料理なのに「1つは普通で、1つはきのこ無しで」と惑わされたり、
それこそ「スパイスが1つ足りない」と言われたとき、何の調味料が足りないのだろう?と思ったり。

今晩のプリモメニューの1つにピザがあった。
10kgの小麦粉を使って仕込んだそうだ。何人分のピザになったのかはちょっと分からない。
ともかくもそれが全部売れ、しかも足りなくなった。
夜の2時間だけの出来事である。追加で急いで作ることは出来ない。

「ピザ屋でもやるかな」
シェフが半分あきれ気味につぶやいたのが何だか面白かった。


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by frutta_di_mare | 2009-06-26 05:46 | イタリア ミラノ・マリッティマ