月・火と2日間休みを突然貰って何をするか?
まずは近所のbarの人が日曜の夜に店に来たので、朝ごはんに行ったついでに話をして。 あとは昼過ぎまでゴロゴロしながら来週の計画を練りつつ・・・ そうだ、レンタカーでも予約しておくかと昨日は出かけたのです。 ★ 間違えたのは私のせいでは有りません! この部屋の直ぐ近くに教会と町の庁舎があります。 そのどちらも15分毎に鐘を鳴らすのですが、 例えば6時なら(午後も午前も)6回鐘を鳴らすわけです。 そして15分が1回、30分が2回、45分が3回。 なので、だいたい今が何時なのかは時計を見なくても解るのです。 そう、察しがついた方も居るかも知れませんが。 時計を見ずに、鐘の音で判断してバス停に向かったのです。 実はいまだに(このブログを書いている時点でも)携帯の時計は直してなかったです。 なので「時間は合っている」と思ってバス停に行く。 するとバスは来ない。 まったくもうー!とイライラしつつも仕方なく思う。だってイタリアだから、と大人の対応。 乗り込んでバス車内の時計を見ると「やはり遅れてきたか」と思う。 しかし・・・アンコーナについてそれが間違っていたことに気付くわけです。 公共機関は直しとかなきゃダメだろう!?と思いつつ。 この時点で腕時計を直しました、ようやく。 その後もアンコーナで1箇所、またもや「正常に動いている」時計で罠にはまりました。 (イタリアで正常に動いている、町中の時計の方が珍しい) ★ 初心に戻れた1日 アンコーナに出てきたのはレンタカーの予約。 11月3日~14日までの小旅行の為に、レンタカーを借りることにしたのです。 ↑の通り間違えて出てきたので、営業所はお昼休み中・・・ 仕方なく駅構内のbarでcaffèを飲み。 その後、そういえば4ヶ月ここに居たのに、アンコーナの歴史建造物を見に行っていないなぁ と突然思い立ち、時間もあったので行ってきました。 まずひとこと言うならば。 私が勝手に提唱した、 「centroと書いてあるところに行けば歴史的建造物がある」理論は崩れました。 ここは、centro storico 歴史的建造物とcentro 町の中心街は別物だったのです。 ----*-----*-----*-----*-----*----- 駅から南、つまり中心街方面に歩いていくと、前方に小高い山の上に教会が見える。 左手に港を眺めながら、それを目指してずんずん前へと進む。 目の前に現れたのは、殺風景な駐車場と、あまりにも無表情な遺跡群への表示。 ここへ登ってもいいのだろうか?少し躊躇する。 今まで見てきた歴史的建造物とは明らかに違う、異質なもの。 時の流れで形を失ってしまったのか、それとも戦争や災害でそうなったのか。 ただ明らかに他のそれらと違うのは、遺跡への愛着・造詣、 更に言えば「観光資源としての活用意識」が低かったことか。 石畳はハトのフンでまみれ、枯葉は散乱し、草木さえも我々を歓迎していないかのようだった。 「歴史的建造物」のめぐり標識みたいなものがあったので、それに従って歩く。 ここNumanaのように、海から切り立った崖山のようなところにある旧市街地。 黙々と階段を上る。 幾度か見晴らしの良い場所に出る。アンコーナの港が遠くに見える。 上の教会に着いたと同時に、地元の小学生の一団に出くわした。課外授業らしい。 彼らは教会の中に入っていった。 それ以外に観光客は誰も居ないし、それどころか地元民すら居ない。 今まで以上に不思議な視線を浴びたのは言うまでも無かった。 その後標識に従って歩いていくと、発掘中の遺跡群に遭遇した。 個人的にはナポリ南の「ポンペイ遺跡」よりも不思議なものだった。 ふらふらっと中に少し歩いていくと、工事のおじさんに遠くから「入っちゃダメだ!」と怒られた。 軽く手で挨拶をし、ゆっくり眺めながら引き返す。 それらはとても不思議だった。 なんでこういう風に作ったのだろう?ポンペイのように平たく作れば楽なのに。 ゆっくりゆっくり歩いて、わかる筈も無い疑問を考えながらそこを後にした。 その後、更に小高い山の上に塔があるところを目指して歩いた。 ところどころに朽ち果てた城壁がある。それもかなり中途半端な形で。 一応上る道が作られ、あちこちにベンチが設置されている。 でもそれらは、とても情景にそぐわないものだと直ぐに感じざるを得なかった。 塔は立入禁止のようで鍵が掛かっていた。 近くには灯台があり、そしてきっと夏場だけなのだろう、露店があったが閉まっていた。 町の中心街から離れているが故に立ち入る人が少ないのであろう、アンコーナの遺跡群。 それらは他の都市のとは違い、本当にポンペイのそれを思わせるものだった。 今もまだ発掘・修正工事が行われていて、いつ全開するのかは解らない。 でも、例えばミラノやフィレンツェのような完成された過去の建造物に比べ、 より多くの好奇心を持たずには居られなかったのは、自分でも驚きだった。 またそれはきっと。 観光地として、十分な整備がされていないからだとも思う。 そして、あらゆる事象がそうであるように、 完成されたものより、未完の方が多くの興味を惹きつけるものなのだ。 荒れ果てた遺跡を後ろに、遠くアドリア海を望む。 「何世紀も前、こうやって外敵が来るのを見張っていたんだろうなぁ」 静かに波をたたえ、柔らかな日差しが差し込む午後。 同じ光景を、昔の人はどんな気持ちで見ていたのだろう? ----*-----*-----*-----*-----*----- もっと早くから来て居れば良かったと思いました。 そして、ふと日本の料理学校の先生の言葉を思い出しました。 料理を本当に目指すのだったら。 料理だけではなく、芸術・文化などにも触れなければダメだ、と。 今回もまた、少し初心に戻れた気がした1日でした。 さぁて、今日は何をして過ごそうか?
by frutta_di_mare
| 2008-10-28 18:18
| イタリア・ヌマーナ
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