トマトソース

長らく続いたヴァカンツァもようやく終わった。
連日テレビでは「イタリアのヴァカンツァ」として各地の様子を伝えていたが、
今ではそれもない。

8月末頃のニュースは日本と同じく帰省ラッシュのニュースがあり、
笑えたのが、
ローマ・フィウミチーノ空港で荷物の受け取りに1時間以上待たされたという話。
なかには3時間も待っている、という人も居た。
さすがイタリア、と言うしかない。


ここは8月最後の日曜日を過ぎたところで、ぐっと客数が減った。
そしてそれを境にしてスタッフがひとり、またひとりと帰っていった。

9月6日を終わった時点で厨房から4人抜ける予定だった。
だが何故かここに来てまた宿泊客数が盛り返してきたらしく、
彼らの上がりは数日ずれ込むことになった。

ホールスタッフやランドリエなどの掃除スタッフも既に少人数体制になっている中、
残された我々に、それらのしわ寄せが少しずつ圧し掛かってきている。

・・・という訳で。
前回「休みが復活した」と書いたが、結局その日以降は休みが無い。
ここでの仕事は残り1週間。もう休みは無いだろうと思っている。


★ トマトソース


賄いは毎回豊富に量があるわけではない。
メニューが残ってしまったものを食べているわけで、経営的観点では残らないほうが良い。
ただし賄いを作るのが面倒なので、作る側とすれば残っていたほうが楽だ。

さてメニューを一通り味見して思ったのは、私の好みの味じゃないなぁということだった。

「お客さんがすばらしい料理だったと言っていた」とカメリエーレがシェフに言う。
ウワサを聞きつけて、他のホテルの宿泊客が食べに来ることもある。
もちろん他のコックも味見をして「うまい!」と言う。

そう、不味いわけではない。
ただ私が求めている味ではないのだ。

従ってご飯のときはその選択に困る。
お腹は空いているがコレは食べたくないなぁとか、コレは重すぎる、などと考えると・・・
行き着く先は「トマトソースのパスタ」しか無くなる。

わざわざ表記を「パスタ」にしただけのことはあって、
スパゲッティー、フジッリ、リングイーネ、セダニーニ、オレッキエッテ、リガトーニなどなど、
毎日パスタの種類が変わるが、とにかく種類は問わずトマトソースを食べている。

ちなみにこのトマトソース、作り方は至極簡単だ。
たまねぎ、にんじん、セロリ、トマト缶、ローリエ、塩と少々の砂糖のみ。
初めて食べたときは少し物足りないなぁ~なんて思ったけれど、
昼夜、毎日食べても食べ飽きしない。

賄いの時間に、パスタが全て無くなってしまうときがある。
自分で作ることもあるけれど、プリモ担当のコックが私の分を作ってくれることもある。
休みの日に部屋でごろごろしていると賄いをわざわざ作って持ってきてくれたりもする。
そのいずれの時も用意されているのはトマトソースのパスタだ。
どうやら周りのコックからは「トマトソースしか食べない東洋人」と見られているようだ。
ま、あながち外れでは無いところが何とも言いがたい。

ところでトマトソースに付き物のバジルは、パスタと合えるときに初めて入れる。
私は自分で自分の賄いを作るときは、あえてバジルを入れないで作る。
バジルが入っても美味しいけれど、バジルが無くても美味しい。味の変化を楽しんでいるのだ。
最近は、入れないほうがむしろ万人受け(日本人にとっての)するんじゃないかな、
なんて思ったりもしている。


★ 西洋人と足つぼマッサージ


何時の頃からだろう?体が疲れてくると右足親指の付け根が痛くなるようになった。
それを放っておくと親指全体が痺れてくる。

今までは上手い具合に痺れてきた頃に仕事が終わっていた。
日本に居たときだったら、イタリアに来るために仕事を辞めたから。
イタリアでは、ちょうど仕事が終わって、次に行く前に旅行でもしようか、という時期だったから。

そしてここでも変わらず痛くなってきた。
ぐりぐりすると痛気持ちいい。
ふと「ここは一体何のつぼなんだろう?」と気になったのでネットで調べていた。

画面に映し出された両足の図を見ながら、あちこちをぐりぐりしていた時・・・
一人のコックがその画面を覗き込みながら聞いてきた。
これは一体何なんだ?いま何をしているんだ?と。
彼はコック(まだ学校に通っているが)でもありバスケットボールの選手でもある。
なのでマッサージについての知識はあったので、説明するのは比較的楽だった。

余談だが・・・
先々月、今まで所属していたチームから他のチームに移籍した。
それに際して「お小遣い程度の」(彼曰く)移籍金が手に入ったのだそうだ。
なので、一応プロ選手になるのだろうか?

さて。
実際にやったほうが話が早いな、と思った私は彼を仰向けに寝せた。
そしてパソコンの画面を見つつ、彼の足をあちこちぐねぐねする。
痛い!と言ったところで画面をチェック、そして「○○が悪いでしょ?」と訪ねる。
恐らく彼らは足裏と体の部位が一致するという考えは無いのだろう、
なんで足裏を触っただけで分かるんだ!?と驚いていた。

この理由を説明するのは今の語学力ではかなり難しい。
なので「ともかく、○○が痛かったらココをぐねぐねしろ」と教えた。
ついでに手や耳も、画面を見ながらある程度は教えた。

とはいえ、やはり自分で自分をマッサージするということはしないらしい。
突如うつ伏せになったと思ったら「マッサージして欲しい」と頼んできた。


このところ毎夜仕事が終わると、部屋がちょっとしたマッサージルームになる。
やってる側としては疲れるけれど・・・喜んでもらってるから良しとしよう。


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by frutta_di_mare | 2009-09-09 07:19 | イタリア ミラノ・マリッティマ
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